poetoh

大島憲治の詩とエッセイ、フォト、自由律俳句を紹介。既刊詩集『イグナチオ教会通り風に吹かれる花のワルツ』(書肆山田) 『東京霊感紀行』(竜鱗堂) 『センチメンタルパニック』(私家版) 『荒野の夢』(蝶夢舎)『シャドーボクシング』(蝶夢舎)

肉体よりも眼がほしい

生きものでもなければ

物でもない

かぎりある重さ

たった一つの色

ふれることが叶わぬ

線と粒子

不感の熱

そのなかに

海はなく

星はない

あの厚みは銀河ではない

つまり

信仰よりも確かに

在るということ

割れるということ

 


長次郎   黒楽茶碗(16世紀) を観て