poetoh

大島憲治の詩とエッセイ、フォト、自由律俳句を紹介。既刊詩集『イグナチオ教会通り風に吹かれる花のワルツ』(書肆山田) 『東京霊感紀行』(竜鱗堂) 『センチメンタルパニック』(私家版) 『荒野の夢』(蝶夢舎)『シャドーボクシング』(蝶夢舎)

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月代を隠す辻斬り十三夜

月代を隠す辻斬り十三夜

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ヒゲジマンホルモン焼きに舌鼓

ヒゲジマンホルモン焼きに舌鼓

けつめどの小さき輩笑う桃

けつめどの小さき輩笑う桃

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仙台 広瀬川 2025.11.06

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その先に千万の悲死おくのほそ道

その先に千万の悲死おくのほそ道 ー芭蕉岩切三句

十符の菅モルタルアパート倒れ自転車

十符の菅モルタルアパート倒れ自転車 ー芭蕉岩切三句

芒背高泡立草白刃交える冠川

芒背高泡立草白刃交える冠川 -芭蕉岩切三句

少年の終わりから  タージオその後 

『ベニスに死す』は、わたしにとって映画ベスト3に入る作品だ。この映画のなにが魅力かといえばこれはもうタージョ役のビョルン・アンドレセンの美しさにある。その虜となったダーク・ボガード演ずるアッシェンバッハの錯乱状態と死にざま、これもこの映画…

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カシミヤごと抱きしめ初冬の匂い

カシミヤごと抱きしめ初冬の匂い

君よりも君のマフに恋し石畳

君よりも君のマフに恋し石畳

遠くより手を振る少女秋も去り

遠くより手を振る少女秋も去り

肝秋刀魚苦みに冴える舌魂

肝秋刀魚苦みに冴える舌魂

秋に入り少女の輪郭破れ絹

秋に入り少女の輪郭破れ絹

平泉  2025.10.19

山の端に早雲沈む木の葉風

山の端に早雲沈む木の葉風

この世から切り離されし露天の夜

この世から切り離されし露天の夜

夏油温泉2 2025.10.18

白湯啜り川音絶えぬ山の秋

白湯啜り川音絶えぬ山の秋

山の香が脳髄に沁む朝ぼらけ

山の香が脳髄に沁む朝ぼらけ

夏油の湯人喰い熊が渡る川

夏油の湯人喰い熊が渡る川

夏油温泉 2025.10.18

北上市 2025.10.17

暑鬱去り薊の種が飛ぶ如し

暑鬱去り薊の種が飛ぶ如し

ひとへの想いなく秋桜は揺れ

ひとへの想いなく秋桜は揺れ

手の甲に秋蠅戯れ飛び立たぬ

手の甲に秋蠅戯れ飛び立たぬ