poetoh

大島憲治の詩とエッセイ、フォト、自由律俳句を紹介。既刊詩集『イグナチオ教会通り風に吹かれる花のワルツ』(書肆山田) 『東京霊感紀行』(竜鱗堂) 『センチメンタルパニック』(私家版) 『荒野の夢』(蝶夢舎)『シャドーボクシング』(蝶夢舎)

カラス

カラス

 喉を微妙にふるわせ
カラスは何かをつぶやいていた。
あれは構文だったな。

通り過ぎる時、
カラスが逃げない
そんなふうになれればいいかな。

カアカア大きな声で鳴いていても
ああカラスが鳴いているなあ、
とふと思えればいいかな。

 2018/05/16