poetoh

大島憲治の詩とエッセイ、フォト、自由律俳句を紹介。既刊詩集『イグナチオ教会通り風に吹かれる花のワルツ』(書肆山田) 『東京霊感紀行』(竜鱗堂) 『センチメンタルパニック』(私家版) 『荒野の夢』(蝶夢舎)『シャドーボクシング』(蝶夢舎)

2018-05-26から1日間の記事一覧

一色海岸の部屋

一色海岸の部屋 波の音が今日の最果てまでやってこないかなあ 風がこのカラダを今すぐ骨だけにしてくれたらなあ 砂の上に何もかもが透明な部屋 さっきみたブルーノ・ムナーリの潔く矩形と成った「額もまた」がさっそく壁に掛けられる 部屋のゆかに腰を下ろし…

谷川俊太郎「もういーかい」を読み

重いくびきから放たれる言葉の旋律 谷川俊太郎という詩人を詩人足らしめているのは、谷川さんという人間をつかんでいる幸福感にあるのではないだろうか。幸福ではなく幸福感だ。 しあわせな環境にいても幸福を感じられない人はざらにいる。はたから見て不幸…