限られた無限に
ー中園孔二
在って欲しい光景が
わたしたちの想う世界にはむろんなく
彼の大脳の外に延々とつづく
その光景
光景を包む外縁は
無限に広がりつつある
ヒトとは爆発である
星のかけらである
しかし色と形によって
わたしたちが得られるものは
限られた密度と深遠
そしてキャンバスという平面空間
外縁の内部をまざまざと
眺めるわたしたちは
限られた無限を知る
さらに外縁のむこうは
彼も知らない光景の
豊富が在って
そここそが
現出への行為に彼を
駆り立てる
「中園孔二展 外縁ー見てみたかった景色」
横須賀美術館 23.Sep.2018